どうして、あいつ等が里を支えるはめに陥らなきゃいけなかったのか。
同時期にいたのになんで気づいてやれなかったのか。
本当のエリートは俺じゃない。
真のエリートは齢7にして暗部を掌握したあいつだ。
先生、先生の想いは俺に今になって伝わってきました。
先生の想い…。この里の守り神の想い。
今頃になって気づくなんて…。
あいつらを今度は俺らが護らないといけない。俺らには確かにあいつらより弱いけど。
でも、あいつらのフォローは少しはできる。
だってあんなに里のことを想い、自ら、重荷を背負うあいつらを見てしまったのだから.
風猛る時
任務受付所の朝が始まる。
一定レベルの特別上忍以上に渡される通常指令と別の指令。それはカカシにも渡されていた。
今回の任務は、直前に暗部で特SをやったためのBランク、里の周囲の罠の整備。そういえば、もうこんな時期かと、自分の担当区域の罠を確認し増強しに行く。年に数回は行われる罠の増強は、通常参報部行う超ハイレベルな罠の補助だ。(参報部は罠の出来が通常の忍びとも違う)。里の外周にはりめぐされる、罠は3陣ぐらいにわたっている。その補強はたとえBランクといえども、出来る忍びが限られているため、こうして自分のところにも回ってくるのだ。
そして、受付所でイルカから渡された別の書類。木の葉でも、一定の暗号解読レベルに達していないと解けない暗号で書かれたもの。
担当区域の罠の増強はものの2時間で終わったので、暗部待機所に向かい、そこでもう1つの少しずつ解読していく。解読するに連れて、カカシは驚愕した。
『里が雨・草・雲・霧、そして音の残党に襲われる。規模は1000人程。明日、戌の頃以降は完全装備で待機せよ。班編成等は追って連絡する。』
カカシはイルカのところに行って真相を確かめたかった。だが、暗部待機所に来るときにもうすでに受付所にイルカがいなかったということは、もうその準備に追われているのだろう。こういう形で、指令書が回ってくること自体異例だ。
そういえば、過去にうちは滅亡の直前にも、里が襲われるということでこういう指令が回ってきていた。
そう思いつつ、カカシはいったん自宅に戻る。自分の装備を万全にするために・・。指令書に自分の暗部名がなかったということは上忍として動けという意味だ。じっさい、暗部名よりも自分の本名が知られている以上どっちでもいいのだが・・・。
上弦と下弦も、自分の持ち場に着きつつ、武器の準備をする。密かに、特別上忍以上に出された、緊急警戒情報。
刻一刻と情報は変わる。その中で瞬夜に言われた分を終える。
諜報部にも所属する牙月も、周囲の情報をつなげていく。点だった情報は線につなげる。
それは敵の情報も内部の情報も同じ。
朧月も、陰月も、十六夜も、秋月も、長月も、自分のやれることをやりつつ、神経を研ぎ澄ましていく。